変遷する技術と、変わらない本質 ―― 犬山城に寄せて
私は、昨年11月に入社いたしました山田です。
早いもので入社から半年が経過しました。この4月からは、長年携わってきた「組み込みシステム」から「Webアプリケーション」へと担当業務が変わり、私自身にとっても大きな転換期を迎えています。
そんな変化のなか、先日、愛知県の国宝・犬山城を訪れました。そこで感じた「変遷」と「不変」についての気づきを共有させていただきます。
【城主の入れ替わりと、受け継がれるもの】
犬山城の歴史を紐解くと、織田家、豊臣家、石川家、そして成瀬家と、時代の荒波のなかで何度も城主が入れ替わってきました。支配者が変われば、城の役割や運用のルールも変わります。
これは、私自身の今の状況にも重なる部分があると感じました。
11月の入社、そして4月の職種転換。扱う言語やプラットフォーム、開発のスピード感といった「環境」は大きく変わりました。しかし、数百年もの間、戦火や震災を乗り越えて現存する天守が教えてくれるのは、「器が変わっても、守るべき本質は変わらない」ということです。
【別の地、別の視点から見える価値】
現在住んでいる群馬を離れ、異なる風土に身を置くことで初めて見える景色がありました。天守の回廊から見渡す眺望は、普段の日常とはまったく異なる広がりを持っていました。
私がこれまで携わってきた組み込みシステムの開発では、品質への強いこだわりが求められます。一方、Webアプリケーションの開発では、ユーザーへ迅速に価値を届けることが重視されます。
一見すると対極にあるようにも見えますが、どちらも本質は「技術によって誰かの課題を解決する」という一点に集約されます。城主(環境)が変わっても、その堅牢な造りと気高い精神が受け継がれてきたように、技術領域が変わっても、エンジニアとして妥協しない姿勢や、より良いシステムを作りたいという熱意は変わるものではないと、あらためて実感しました。
【新しい景色を、自分の一部に】
11月の冷え込みとともに始まった私の挑戦も、気づけば新緑の季節を迎えました。
群馬の山々とはまた違う木曽川沿いの開けた景色を胸に刻んだ今、新しい領域への不安は、「この場所から何を生み出していこうか」という前向きな意欲へと変わっています。
また、天守から木曽川の流れを眺めながら、数々の城主が同じ景色を見ていたであろうことに思いを巡らせました。時代ごとに立場や課題は異なっていても、それぞれが悩み、決断し、未来へ向かって歩んできたのだと思います。そう考えると、自分が今抱えている悩みや戸惑いもまた、長い歴史の一片に過ぎないように感じられ、不思議と気持ちが晴れやかになりました。
環境や技術の「入れ替わり」はこれからも続いていくと思います。しかし、その変化を楽しみながら、自分の中に流れる「変わらない本質」を磨き続けることこそが大切なのだと感じています。
今後も、より良いシステムづくりに真摯に向き合い、少しでもチームの力になれるよう邁進してまいります。
今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。